寝てる時に来るノック音って怖い

朝――コン、コンッ……と、ノックが聞こえ、その音で目を覚ます。
『……すいません、起きてますか○○さん?』
暫く無言。
『あまり――あまり、彼等を信じすぎないように』
声は聞き慣れた人の物だった。部屋の中に聞こえる友人の声は必死さを押し隠しているようで。
『寝てるフリを続けてください。近くにアイツがいるんです――』
言葉を切るように。ドサリ、という肉が崩れる音が聞こえ何か大きな物を引きずる音が加わった――
――そして、また音。
……コン、コン――、コンッ、コンッ……。
不定期なリズムのノック音。思わず『僕』は口走っていた――



「いや、そんな演出いらないし」


という自分のツッコミで目が覚めました。