まあそれなりに死ぬ

ふむ。
なんか言いたいことはあるのだが、なんか面倒なので過去の恥ずかしい話でもしようと思う。
昔の自分はなかなかにはっちゃけた子供であったので、よく奇行に走っていた。雪が降る中半袖半ズボンで校庭を走って白い目で見られたりとか、雨の中意味もなくその辺を走ってたりした。あの頃が一番輝いていた。平々凡々の、そのへんに石を蹴ったらぶつかりそうなありふれた人になってしまった今では懐かしい限りである。
それはさておき、当時の自分はお気に入りの服があった。濃緑のパーカーと同じ色のズボン。学校にそれを着ていくと、いつも「パジャマみてぇな服だな」とからかわれた。
その服はデザインが少し奇抜で、上下がセットになっていた物なのだが、全身に余すことなくCARROTと書かれていた。
キャロット。
人参だろうか。
もしかすると違う意味かもしれないし、メーカーの名前かもしれない、が、とりあえず学校では人参だった。
そんなのを毎日着ていたので、一時期自分のあだなは『人参男』だった。
あきらかに嫌がらせだった。
いや、オチはないが。
「人参男と言われた自分だったが、しかしその時自分は人参が嫌いだったのである」的なオチを期待してもらっても困ります。
いやまぁ人生オチがある方が少ないってことでひとつ。